2015年9月1日火曜日

英紙ガーディアン【飯舘村】写真で見るフクシマの除染

2015729
写真で見るフクシマの除染
グリーンピース・ジャパンによれば、2011年の核惨事のあと、福島県飯舘村の森林と土地の放射能汚染は広範囲に拡がり、レベルが高いので、住民が安全に帰還するのは不可能である
飯舘村は福島第一原子力発電所の北西に200平方キロを占めて広がり、20113月の破局的惨事のあと、最も汚染された地域のひとつである。
Photograph: Sutton-Hibbert/Greenpeace
2014年以来、飯舘村を含む福島県の一部地域に数万人の作業員が投入され、放射能レベルの低減を図っている。安倍政権は2015612日、20173月までに避難指示を解除し、2018年までに補償を打ち切ると発表しており、これが実現すれば、被災者らは汚染された地域への帰還を強いられることになる。
Photograph: Sutton-Hibbert/Greenpeace
グリーンピースは除染後でさえ、10 mSv/yより高い年間線量に相当し、一般人の許容年間線量の10倍になる非除染地の2μSV/hより高い放射線量率を計測した。手付かずのままで酷く汚染した森林では、一般的な放射線量率は1ないし3μSv/hの範囲内であり、この高レベル線量が今後何年もつづく。
Photograph: Sutton-Hibbert/Greenpeace
グリーンピースは、森林を含め、飯舘村で放射線調査・試料収集作業を実施した。
Photograph: Sutton-Hibbert/Greenpeace
調査により基本的にわかったこととして、飯舘村の大部分の地域は、放射能が最もひどく堆積した、広大な丘陵地や山地であり、除染されることはありえない。
Photograph: Sutton-Hibbert/Greenpeace
グリーンピース・ベルギーの放射線専門家、ヤン・ヴァン・プテは、「飯舘村の森林は放射能の広大な集積地であり、直接的な危険としても、潜在的な再汚染源としても今後数百年にわたり残ります。除染するのは不可能です」といった。日本政府は、飯舘村を含む区域22)の全域における規制の解除を計画しており、今後の歳月、住民は毎年、最大で20Svの被曝をしても構わないことになる。
Photograph: Sutton-Hibbert/Greenpeace
飯舘村で目下、除染が実施されている森林は、公道沿いだけである。
Photograph: Sutton-Hibbert/Greenpeace
数千人の作業員たちが、林道沿いに10ないし20メートルの幅で汚染土壌と植物を除去している。
Photograph: Sutton-Hibbert/Greenpeace
岩でさえ、苔をワイアブラシで落とし、草を刈り取る。
Photograph: Sutton-Hibbert/Greenpeace
汚染廃棄物は袋に詰められる。景観のなかでそれが山積みになっているのを見ることができる。
Photograph: Sutton-Hibbert/Greenpeace
チェルノブイリ立ち入り禁止区域周辺の30キロ圏に住む人々を避難させる放射線限度は、事故の5年後、5 mSv/年に設定された。100,000万人が圏内から避難し、帰還することはない。
Photograph: Sutton-Hibbert/Greenpeace
政策の面で日本政府を支えているのが国際原子力機関(IAEA)であり、IAEAは福島県民の避難区域への早期帰還を奨励してきた。
Photograph: Sutton-Hibbert/Greenpeace
飯舘の村民3,400名(人口の半分以上)が6月初め、村長に政府による帰還計画を拒否するように要求した。彼らは同時に現在、こうむった損害の妥当な補償の確保を願って、裁判外紛争処理(ADR)手続きに入っている。
Photograph: Sutton-Hibbert/Greenpeace
「報奨金支払額の多寡について格差が急激に拡がっており、飯舘村の人びとは互いに分断され、自宅から切り離され、苦しく、悲しい暮らしをつづけなければならないでしょう」と、飯舘村民側の只野靖弁護士は述べた。
Photograph: Sutton-Hibbert/Greenpeace


1 件のコメント:

  1. 暗澹たる思いにさせられる。なぜ、国民の税金を投じ直接作業する人々の命を浪費してまで、こんな不毛の作業を続けるのか。効果を無視してただ何か「やっている」アリバイ作りに過ぎない。#安倍政権は、実は国内でホロコーストを行っている。愚かな戦争を既に始めているのだ。

    返信削除