2015年8月12日水曜日

アルジャジーラ・アメリカ東京支局発【映像ニュース】川内原発、激しい抗議を振りきって再稼働


川内原発、激しい抗議を振りきって再稼働

August 11, 2015811

2011年の地震と津波の余波ですべての原発が停止していた日本が、核産業を再興する。



2011年の地震と津波は東京の北にある福島第一原発を壊滅させた。この惨事によって重大な放射能漏出事態が勃発し、160,000人の住民が避難を余儀なくされた。

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川内原発制御室の内部、日本の核産業にとって、決定的な瞬間です。午前1030分直後、1号炉の制御棒が引きぬかれ、核分裂が始まったことを運転員が確認しました。日本で操業していた最後の反応炉が停まってから2年近くたったいま、室内のだれもが、全国の注目を集めていると知っていました。

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その多くは、批判的な眼差しでした。ゲート前で、フクシマ惨事勃発時の日本の元総理大臣が先頭に立って、抗議行動が繰り広げられていました。

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菅直人元首相:[通訳]事故は予測できません。だから、事故が起こったのです。ここでは、事故を防ぐために必要な予防措置のすべてがとられているわけではありません。

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福島第一原発は2011年の津波に襲われ、緊急冷却系の機能を失い、反応炉3基のメルトダウンに見舞われました。日本の新しい原子力規制委員会は、安全基準が強化されたので、川内原発では、何があっても、あの規模に匹敵するほどの事態になるのは不可能だといいます。しかし、ある元原発設計技術者は、長らく停止していた設備には困難がつきまとうといいます。

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後藤政志さん:[通訳]すべての構成要素が停まっていましたので、難しくなります。おまけに何かをいじくると、さらにたっぷりと検査しなければならなくなります。川内原発はすでに30年以上も経年化していますので、その前提でいっても、もっと検査する必要があります。

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原子力の段階的撤廃をめざした前政権の決定をくつがえした日本の安倍晋三首相にとって、これは彼の経済回復プランの重要な要素になります。輸入化石燃料に頼っているため、家庭の電気代がフクシマ災害時より25パーセント高くなりました。

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それでも、有権者の大多数は原子力回帰に反対しています。

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[街頭中継]原発再稼働は電力会社の決めることだと政府はいいますが、抗議する人たちは、これは疑いの余地なく安倍晋三首相が動かしているものと考えています。官邸の外に集まっている人数はかなり少ないですが、世論調査は、日本国民の60パーセント内外が再稼働計画に反対であると一貫して伝えています。

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川内原発の近隣住民の意見は割れています。緊急時の避難計画に不安があります。それについて、東京の政府や電力会社というより、特に地方自治体に責任があるということになるでしょう。

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他に、地元経済が再び回るようになるためには、主要産業が必要であるという人たちがいます。

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原発再稼働はいま進行過程にあり、金曜日には全国電力網に送電を開始するでしょう。9月にはフル発電容量で操業すると予想されます。

2:25
アルジャジーラ東京支局のハリー・フォーセットがお伝えしました。



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