2015年1月23日金曜日

ニュー・サイエンティスト【論説】英国の核廃棄物浄化計画が迷い込んだ長い隘路


論説
英国の核廃棄物浄化計画が迷い込んだ長い隘路
We're in for the long haul in UK's nuclear clean-up
2015122

核の基幹施設の廃棄処理より厄介な工学的な課題はほとんどない。そして、セラフィールドの閉鎖より厄介な廃棄処理の課題はほとんどない。英国の核計画発祥の地――そして、世界最初の大規模原発事故である1957年のウィンズケール火災の現場――は、10,000人の労働者が暮らす、狭苦しく古い施設である(当ブログ記事「世界一危険な核廃棄物施設のショッキングな状態」を参照のこと)。
セラフィールドの浄化に関して、英国政府は入札めいたことをしている。大変なことに、これは結局、この施設に特有で複雑な問題に対する財務調査になっている。これは否応なく、新たな問題を招き、請求金額が膨れ上がり、予定表の期限が先延ばしになる。
そうなれば、管理職の首を切り、総入れ替えしたなる誘惑に駆られる。2008年、労働党政権は浄化作業を民営化し、先週、連立政権は国営化に戻した。だが、首脳陣を入れ替えても、基本的な問題の解決にはならない。
英国は半世紀前、大急ぎで核抑止力と原子力発電を構築した。当時の拙速主義の結果、われわれは今、長い隘路に迷い込んでいる。浄化プログラムは、ずっと先の2120年まで延々とつづく。きっと不愉快な想定外の事態が勃発するはずだから、それがさらに先延ばしにならない方に賭けるべきではない。指揮者が誰であっても、その保証にかかわらず、それは延々とつづく。延々と。
This article appeared in print under the headline "Sellafield's long haul"
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