2014年9月21日日曜日

【福島県14年産コメ大暴落】 安全・安心キャンペーンのしっぺ返し #子どもたちを被曝から守れ!


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東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故による放射能への不安から、福島県産の農林水産物の消費に甚大な影響が出ました。

米は、国民の主食であるため、特に消費者の関心が高く、安全性にも厳しい目が向けられています。

そのため、福島県の24年産米は、「基準値を超える米は絶対に流通させない」「消費者が安心できる米の出荷体制を整えて、理解を得ていく」ことをめざし、徹底した検査に取り組むこととしました。

そこで、福島県では、田植え前の段階で「除染や放射性物質吸収抑制対策」を実施し、収穫後はすべての県内産米を検査し、放射性セシウム基準値を超える米を流通させない「全量全袋検査」に取り組みました。

出荷前にすべての米を検査する「全量全袋検査」は 、世界で初めての取り組みです。
全量全袋検査の流れや測定機器









http://www.videonews.com/
福島報告 20120929日) 
福島でコメの全袋検査始まる
報告:藍原寛子氏(医療ジャーナリスト) 
 8月下旬に福島県二本松市で早場米「五百川」の収穫が始まるのに合わせて、自家用、贈­答用、くず米を含む収穫された全てのコメのセシウムを検査する「全袋検査」が、福島県­内で行われている。
 昨年の抽出調査で1キロ当たり500ベクレルを超えるセシウムが検出された地域のコメ­に対しては出荷停止措置がとられ、今年の作付は行われなかった。また100ベクレルか­500ベクレルのセシウムが検出された地域では出荷制限が行われ、今年は水田の除染­や市町村による計画的な管理と生産量の把握などが行われたうえで、作付されていた。
 福島県は今年、県産米の安全性を確認する手段として、全袋検査を実施する方針を打ち出­していた。ところが福島県だけでコメの収穫量は353000トンを超えため、従来の­検査方法では検査に時間がかかり過ぎるという問題に直面していた。このたび検査機器メ­ーカーなどが急きょ、短時間で測定できる装置の開発に着手し、約半年という短い期間で­"世界初"のベルトコンベア式、流れ作業によるコメのセシウム­検査器が完成したことで、全袋検査が実現した。
 新たな検査機器は測定感度を高め、1袋当たり約10秒で検査することが可能になった。­しかも袋に入れたままで測定ができるため、そのまま商品として売ることができるほか、­測定結果をオンラインで消費者に知らせるトレサービリティシステムも導入した・・・。
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「3.11大震災・断面」アーカイブ
コメ地産地消へ回帰 県内の学校給食 (抄録)
放射性物質分析器でコメを測定する検査員=福島市の県学校給食会
県内の市町村が地産地消などのために進めてきた同じ市町村内で収穫されたコメの学校給食使用を、平成24年産から再開する動きが広がっている。11日までの福島民報社の調べでは、23年産の15市町村から、38市町村に増えている。県の全袋検査をはじめ放射性物質に対する検査態勢の充実などを踏まえた対応だが、保護者の慎重意見を背景に、再開に踏み切らない自治体もある。
放射線防護が専門で県放射線アドバイザーの松田尚樹長崎大教授は「全袋検査で基準値以下であると確認されている。基準値自体がかなり厳しく設定され、毎日、3回食べても健康影響を心配するレベルではない。しかも、ほとんどは基準値を大幅に下回っている」と強調する。
■市町村の同一市町村産米の学校給食使用状況
▽23年産米、24年産米とも同一市町村産米使用=郡山、白河、喜多方、田村、本宮、大玉、只見、西会津、金山、昭和、泉崎、中島、鮫川、古殿、三春
▽24年産米から同一市町村産米使用=福島、会津若松、須賀川、二本松、川俣、鏡石、天栄、南会津、磐梯、猪苗代、会津坂下、湯川、柳津、会津美里、矢吹、棚倉、矢祭、塙、石川、玉川、平田、浅川、小野
2013/01/12 18:39カテゴリー:3.11大震災・断面





・震災後初の米輸出
・予定数量2日で完売
99.99%が基準値未満
・浜通コシ契約率15
・県産使用給食に助成
JA全農はこのほど福島県産の米をシンガポールで販売した。震災後に福島県で生産された米としては初めての輸出・販売だ。JA全農は今回は「輸出・販売促進の風穴を開ける」ことが目的で、今後は震災前に販売実績のあった香港、台湾などにも福島産を初めとする米販売の促進を通じて生産者と地域農業の復興を支援していく。ただし、米の全袋検査という世界でも例のない取り組みによって安全性を確認しているにもかかわらず、国内で震災前の取引が回復していない例も多いという。改めて福島県の農業復興に向けたこれまでの取り組みと課題を考えてみた。
822日からシンガポールの明治屋で販売された福島県産コシヒカリ
(写真提供:JA全農)


◆県産使用給食に助成
 一方で地産地消の回復も課題だ。とくに学校給食への県産農産物の利用回復に向けて県も助成事業などで支援している。県産農産物への信頼が損なわれたままでは子どもたちの望ましい食生活や農業への理解も形成されないとの危機感からで、健康教育課では昨年度から「いただきます福島産事業」を始めた。主菜、副菜の2分1以上の品目に県産農産物を使用した場合の食材費をすべて補助する。ただし、条件は親も含めて県産農産物を使用した学校給食の試食会などを開いて食育活動も行うこと。その活動費も助成対象となる。 
(2014.08.29)
「学校給食おいしい県産農林水産物活用事業」について


学校給食は、児童生徒の望ましい食生活の形成や、感謝の心・郷土愛を育む大切なものですが、平成23年3月の東京電力福島第一原子力発電所の事故により、県産農林水産物の安全性に対する信頼が損なわれたことで、震災以前に比べて県産農林水産物の使用量が減少しています。
このことから、平成25年度より学校給食における安全・安心な県産農林水産物の活用を積極的に行う市町村等の取組を支援する事業を推進しています。
ぜひ積極的に事業を活用していただき、食育と地産地消の推進をお願いします。
福島県農林水産部農産物流通課
○どんな事業ですか?
市町村立小中学校及び市立特別支援学校(小学部・中学部)の学校給食に使用する県産農林水産物を購入する経費に補助する事業です。

例えば、対象児童生徒数が300人の場合、補助額の上限は300人×500円=150,000円となるため、それ以下の事業費ならば、全額補助対象となります。
補助額は対象となる児童生徒数に500円を乗じた額を上限とします。
○どこが事業実施主体になれますか?
市町村だけでなく、市町村教育委員会や市町村立小中学校、市立特別支援学校、学校給食センター、共同調理場から事業申請ができます(私会計を持っている組織が独自に申請できます)。
○どんな食材が対象となりますか?
【対象食材】
県教育庁健康教育課で毎年6月と11月に実施している「地場産物活用状況調査」に基づく分類によります。

そのため、県産農林水産物のうち、穀類、いも及びでんぷん類、豆類、緑黄色野菜類、その他野菜類、果実類、きのこ類、魚介類、鳥獣肉類(肉類)、鳥獣肉類(卵類)に分類できる食材が対象となり、この分類以外のもの(牛乳・種実類・調味料)は対象となりません。




20130122 福島市の小中学校の給食 地元産のコメ使用再開(福島... 投稿者 Yurusan

20140818福島県産米 今月シンガポールに輸出再開 投稿者 Nasuruy







東北の全農各県本部が、農家から販売委託を受けた際に支払う2014年産米の概算金が出そろった。各県の主要銘柄は前年比1200~4200円の大幅下落となり、おしなべて過去最低を記録した。コメの需要減と過剰在庫、東日本の豊作予想が重なり、一気に価格破壊を招いた形だ。
福島第1原発事故の風評被害に苦しむ福島産コシヒカリの下落率が高く、浜通りは37.8%、中通りは35.1%も落ち込んだ。
青森県本部の棟方清治米穀部長「東日本大震災後の品薄感で高値となった熱は冷めた」
岩手県本部…関上康則米穀部長は「関東産コシヒカリでさえ1万円を割り込み、全国的にかなりの衝撃となっている。販売期間の長期化が避けられない」
「一定の引き下げをしないと市場から取り残される恐れがある」(山形県本部)、「産地間競争が一層激化し、市況が際限なく悪化する可能性がある」(秋田県本部)
宮城県本部の菊地潔本部長「生産者には苦しい水準だが、単年で売り切るため現段階で考えられる最大限の価格を付けた。情勢は相当厳しい」
20140921日日曜日




2014919
●浜通り産コシヒカリ 38%下落
県内で今年とれた米(新米)を農協が農家から買い取る価格が、昨年と比べて大幅に下落した。全農県本部が10日に決めた。とりわけ中通り産と浜通り産が著しく、主力のコシヒカリ(60キロ)は昨年産と比べ、それぞれ3900円(35%)、4200円(38%)の大幅下落となった。会津産コシヒカリの下げ幅は2100円(17%)にとどまった。
全農県本部は価格を大幅に下げた理由に「全国的な大幅需給緩和」を挙げる。中通り・浜通りと会津の間で下げ幅に格差をつけたことについては「原発事故による風評被害が依然として根強い状況を反映した」と説明している。
郡山市の農家160戸からなる郡山地方農民連(宗像孝会長)は「(米価急落で)農家は来年以降の米生産の維持すら危うい」と訴え、19日に市内で集会を開く。急落の原因を「過剰米が増えて米価が下落することを政府が承知していながら、対策をとらなかったこと」と主張。集会後に品川万里市長を訪ね、過剰米を速やかに処理するよう政府に働きかけることを求める。(増田洋一)
■新米を農協が買い取る価格

13年産(円)
14年産(円)
下落率(%)
会津産コシヒカリ
12,100
10,000
17
中通り産コシヒカリ 
11,100
7,200
35
浜通り産コシヒカリ 
11,100
6,900
38
会津産ひとめぼれ
10,600
8,000
25
中通り産ひとめぼれ
10,100
6,800
33
浜通り産ひとめぼれ
10,100
6,500
36
天のつぶ
10,000
7,000
30
  1等のJA米、60キロあたり





米の民間在庫の過剰傾向により、全国各地の概算金が過去最低水準に低迷する中、米主産地の自治体首長らが19日、西川公也農相に緊急要請をした。8道県の知事でつくる北海道東北地方知事会は農家の再生産が危うくなっている窮状を訴え、需給や農家経営の安定に向けた対策を求めた。
同知事会を代表して要請に訪れた吉村美栄子山形県知事「概算金は大幅に下がり、採算ラインを割り込む水準になっている」…中略…
西川農相はナラシ対策などで対応しつつ、今月末の作柄概況を踏まえて対策が必要かどうか検討する方針を伝えた。…


【編集後記】
福島中央テレビが次のような農民たちの抗議行動を9月19日に報道したようです――
www.news24.jp/nnn/news8657083.html
県産米 大幅安値に農家が抗議集会(福島県). 収穫したコメの販売を農協に委託する際に農家に支払われる前払い金=概算金が去年に比べて大幅に下がることを受け、郡山市できょう米農家など60人が集まり、不満を訴える ... [ 9/19 19:35 福島中央テレビ] .
ところが、現時点(921日)でクリックすると…
いかがでしょうか? 早々と報道の事実そのものが抹消されてしまったようです。編者が日頃より「被爆地戒厳令下の報道管制」という所以です。
放射線被曝の不安に怯える消費者の購買行動は正直です。それなのに、地産地消の掛け声の下、事実上、強制的に地産米やその他の食品を子どもたちに食べさせている――これが放射能汚染地の世界に恥ずべき実情です。

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