2014年5月15日木曜日

福島第一事務所:原子力規制委員会あて【抗議文】『原発いらない福島の女たち』 『ふくしま集団疎開裁判の会:福島グループ』

2014年5月14日
福島第一事務所:原子力規制委員会
統括原子力保安検査官 様
  原子力防災専門官 様
  原子力保安検査官 様

                申し入れ団体:
 『原発いらない福島の女たち』
                  『ふくしま集団疎開裁判の会:福島グループ』

抗 議 文
 
原子力規制委員会では、鹿児島川内原発の優先的な適合審査が続けられ、再稼働の扉が開かれつつあると聞いています。拙速な再稼働へ進むことは犯罪ともいえる大きな誤りです。その理由は皆さんが仕事をしておられる、そして私たちが暮らしているこの福島の状況を見渡せば一目瞭然です。
 福島第一原発が爆発して以来、この3年間と2か月、一日たりとも心の休まる日はありません。健康不安の日々の上にさまざまな問題が降りかかります。避難・移住の保証もなく、除染後の線量がじわじわと上がりつつある住宅地で、除染作業の取りこぼしなどによる高線量の場所や、破れ始めた保管袋の廃棄物を傍らにして、恐れながら暮らさなければなりません。地震で床が揺れればすぐに、福島第一原発1~4号機の危険な状況を思い起こし、再びの爆発に怯えます。
 原子力規制委員会設置法3条によれば、「原子力規制委員会は、国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全(…略)を任務とする」とあります。
 忘れないでください。原発さえなければ生き長らえていた、どれほどの命が失われたか。
人間だけでなく飼われていた夥しい数の命が、飼育箱のケージの中であるいは紐につながれたまま死んでいったことを。また、18歳未満の子供たちに甲状腺ののう胞や癌が多発しはじめました。生命、健康、財産、環境そのどれもが原発の事故で失われたまま、希望も見えずにいるのです。
 規制庁・規制委員会の皆様、法3条の任務の原点に戻ってください。再稼働ではなく、国民の命と未来を守る仕事をしてください。人類史上初とも言われる、この原発事故の大惨事収束にむけて、自己犠牲を厭わず必死に作業されている被曝労働者の方々を助け、叡智を結集して、放射能汚染水対策・廃炉化に専念してください。

 世界有数の地震・火山列島である日本のどこにおいても原発が稼働できる安全な地はありません。原発の再稼働、とりわけ最優先とされる川内原発の再稼働に、本日、東京はじめ全国一斉に各地方の原子力規制事務所に抗議の声を上げている市民たちと連携し、ここ福島からも厳重に抗議をいたします。

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